小児科医からのメッセージ:誤飲について-

 あかちゃんはお母さんのおなかの中にいるときから指しゃぶりをしています。 生まれて間もないあかちゃんも指しゃぶりをしているのをみかけることがありませんでしたか?発達が進むにつれて今度は足の指しゃぶりもするようになってきます。

 あかちゃんの感覚は生後間もないころは舌が一番敏感で、ものの感覚を舌で確認しているようです。その後更に発達が進み、生後6か月頃になると手でものをつかむ動作ができるようになります。そうなると、手の届くところにあるものは何でも興味を示して何でも口に入れてものの感触を確認する動作をするようになります。

「誤飲」事故は、この生後6か月頃から1歳3か月までが一番危険

 平成19年から23年までの5年間に東京消防庁管内で誤飲による救急搬送の依頼は43000件にもおよぶようです。
(参照東京消防庁 http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-kouhouka/pdf/240907.pdf)。

そこで、「誤飲する物」の確認に役立つのが、トイレットペーパーの芯を用いる方法です。このトイレットペーパーの芯を通るものはすべて「誤飲」の危険性があります。

 トイレットペーパーは日常生活に簡単に手に入るものですので1歳までのお子さんをお持ちの保護者様はすぐに試してみてください。慣れてくると芯を通さなくてもこれは小さいかな?などわかるようになってきます。背の届かないところにおいておけば安心、ということでタンスの上に置くこともあると思いますが1歳頃からはつかまり立ちも始まりますので注意してください。

 以下に特に危険な誤飲物を挙げます。他にも注意しないといけないものがたくさんありますが、特に日常生活で身近にあるものですので気を付けてください。

ボタン電池
 飲み込んでしまうと食道でひっかかった場合は食道穿孔(食道に穴があいてしまう)を起こしてしまいます。胃まで流れてしまえば危険性は下がりますが、ボタン電池を飲み込んでしまった!とわかればすぐに救急受診してください

タバコ
 タバコ自体は口の中に入れると苦みが強く、すぐに吐いてしまうのでそれで命取りになることはほとんどありません。昔はタバコの誤飲が疑われた場合は積極的に胃洗浄を行っていましたが誤飲した量がすくなければ経過観察だけすることもあります。タバコの誤飲で一番危険なのは、水を入れた空き缶などにタバコの火を消すために入れることです。ニコチンは水溶性ですので数十分放置しておくとタバコの成分が液体にしみだしてきます。この液体を飲み込んでしまうと吐くこともなく、体への吸収が早いので危険です。すぐに救急要請してください。

 その他にも「誤飲」を起こすものは部屋の中にたくさん存在しています。基本的に「トイレットペーパーの芯を通るものはすべて危険!」という認識で注意してください。

 2歳後半になると手指の感覚の発達、口にいれてはいけないという学習から徐々に危険性は減ってきますが、それ以降も特に食事の機会などで、ピーナッツやエンドウ豆、固い形状のゼリーなどでも「誤飲」を起こすことがありますので 食事の時に注意してあげてください。

 
大阪ユニットセンター 小児科医
三浦 弘司

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