何を調べたの?
先天性心疾患とは、生まれつき心臓の形や血液の流れが、通常とは違う状態でみられる病気です。
この研究では、お母さんの糖尿病と、赤ちゃんの先天性心疾患のみられやすさとの関連を調べました。
対象は?
エコチル調査に参加した、約9万7千組の親子を対象にしました。
どうやって調べたの?
お母さんを「糖尿病なし」「妊娠前からの糖尿病」「妊娠糖尿病※」の3つのグループに分け、赤ちゃんが新生児期または生後1か月ごろまでに先天性心疾患と診断されたかを調べました。
また、妊娠前のBMI(体格をみる指標。日本では25以上を肥満の目安とします。)によって関連の強さに違いがあるかも調べました。
※妊娠糖尿病:妊娠中にはじめて見つかる糖の代謝の異常で、妊娠前からの糖尿病とは区別されます。
どんな結果が出たの?
- 糖尿病がないお母さんと比べると、糖尿病があるお母さんでは、赤ちゃんに先天性心疾患がみられやすいことがわかりました。
- 特に、妊娠前からの糖尿病があった場合や、妊娠前のBMIが25以上の場合に、その関連がより強くみられました。


◎これらのグラフは、次のような条件の影響をできるだけ少なくした分析結果にもとづいて作られています:
母親の年齢、妊娠前BMI(①のみ)、妊娠初期の喫煙習慣・飲酒歴、世帯年収、母親の学歴
グラフの見かた
縦軸:比べるグループ;①では、お母さんの糖尿病の有無や種類、②では、妊娠前のBMIが25未満か25以上かに分けて比べています。
横軸:多変量調整オッズ比(グラフの■);糖尿病がないお母さんを基準として、赤ちゃんの先天性心疾患のみられやすさを表します。■が右にあるほど、先天性心疾患がみられやすいことを示します。
横棒:95%信頼区間;「本当の値が入っていそうな範囲」を示します。横棒が1をまたがない時、「はっきり差がある」といえます。
交互作用のP=0.04は、BMIが25未満の場合と25以上の場合で、関連の強さに違いがある可能性を示します。
横軸:多変量調整オッズ比(グラフの■);糖尿病がないお母さんを基準として、赤ちゃんの先天性心疾患のみられやすさを表します。■が右にあるほど、先天性心疾患がみられやすいことを示します。
横棒:95%信頼区間;「本当の値が入っていそうな範囲」を示します。横棒が1をまたがない時、「はっきり差がある」といえます。
交互作用のP=0.04は、BMIが25未満の場合と25以上の場合で、関連の強さに違いがある可能性を示します。
今後の課題は?
- 先天性心疾患をひとまとめにして調べたため、病気の種類や重症度による違いはわかりません。
どんなことがわかったの?
お母さんの糖尿病は、赤ちゃんの先天性心疾患と関連していました。特に妊娠前からの糖尿病や、妊娠前のBMIが25以上の場合に、強い関連をみとめました。
もっと詳しく知りたい人は こちら (和文抄録) または こちら (PubMed)
<この研究論文>
Maternal diabetes and risk of offspring congenital heart diseases: the Japan Environment and Children’s Study. Nagasawa M et al. Environ Health Prev Med. 2024.
Maternal diabetes and risk of offspring congenital heart diseases: the Japan Environment and Children’s Study. Nagasawa M et al. Environ Health Prev Med. 2024.




