熱中症について-

高温多湿な環境で、体内の水分と塩分のバランスが崩れたり、血液の循環や体温調節などの調整機能がうまく働かなかったりして起きる障害を「熱中症」といいます。症状としては、立ちくらみ・筋肉痛といったものから、頭痛・嘔吐、重症の場合には意識障害など様々な症状がみられます。

 

熱中症はなぜ起こる?

汗をかくと、汗が蒸発するときに体の体温が少し下がります。しかし、子どものように汗をかくしくみができ上がる途中(汗腺が未発達)の場合や体が汗をかくのに慣れていない時期は発汗によって体温が下がらないので熱中症になりやすくなります。1週間くらいかけて体が暑さに慣れていく(=暑熱順化しょねつじゅんか する)と汗をうまくかくようになります。
一方、暑熱順化の効果は、4日間暑さにさらされないと戻ってしまいます。したがって、暑さに慣れたと思っても、久しぶりの外遊び・長時間体育・グラウンドでの試合などでは、暑熱順化できていないので、注意が必要です。

 

WBGT(暑さ指数)を知っていますか?

WBGTは、熱中症の予防を目的として1954年にアメリカで提案されました。湿度・日射・気温の3つをとりいれた指標です。同じ気温でも、湿度が高い環境や地面からの照り返しがある環境では熱中症になりやすいです。例えば梅雨の合間の晴天や、日なたのアスファルト道路などです。


出典:環境省熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php

子どもが公園や学校の校庭で夢中で遊ぶ時、日差しをさえぎるところがないと熱中症になりやすいといえます。最近では、学校生活でもWBGTが高い場合には体育の授業や校庭での遊びを見合わせるところがあります。

 

熱中症を予防するには

  • 環境
    屋内でも高温多湿により熱中症になる場合があります。扇風機を使い、二方向の窓を開けて風を通したり、冷房を利用したりしましょう。また、長時間屋外で過ごすときは、休憩場所を確保し、涼めるようにしましょう。
  • 行動
    定期的に休憩をとることで、暑さにさらされる時間を短くできます。子どもが遊びに夢中になったり、試合中に休憩を取りたいと言い出せなかったりすることもあるため、大人が定期的に声掛けをしましょう。また、「のどがかわいた」と気づく前でも、こまめに水分と塩分をとることが大切です。水分補給はイオン飲料などがよいといわれています。服装は透湿性や通気性の良いものにして、屋外では帽子や日傘を活用しましょう。長時間屋外で過ごすときは、あらかじめ暑熱順化するとよいでしょう。
  • 健康管理
    睡眠不足、体調不良、朝食欠食、大人は前日の飲酒などが熱中症の発症に影響を与える恐れがあります。朝食の準備が大変なら、バナナと牛乳、白ご飯とインスタント味噌汁など、何か口にいれるようにしましょう。味噌汁などの汁物は水分と塩分が一緒にとれるので、おすすめです。日常の健康管理を大事にしましょう。

子どもが熱中症かなと思ったら

  • 急いで体を冷やします(わきの下や首を冷やす、冷たい濡れタオルで体をふく、風を送る、冷房の効いた部屋で休憩する・寝かせるなど)。
  • しっかりと塩分・水分をとらせます。自分で飲めない場合は病院を受診しましょう。
  • 意識障害や全身の痙攣、体温が40度以上、汗が出なくなるなど重症の場合は必ず救急車を呼びましょう。

 

エコチル調査大阪ユニットセンター
副ユニットセンター長 馬場 幸子

 

〔参考〕

1)環境省 熱中症予防情報サイト https://www.wbgt.env.go.jp/  (2022.6.13アクセス)
2)国立成育医療研究センター ウェブサイトhttp://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/children/heatstroke.html (2022.6.13アクセス)
3)中央労働災害防止協会編 労働衛生のしおり

 

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