食中毒に気をつけよう-

 暑い日が続き、食中毒のニュースが増えてきました。今回はこの食中毒の原因とその予防法をご紹介します。

食中毒の原因

 食中毒を引き起こす主な原因は「細菌」と「ウィルス」です。梅雨 から9月頃までは、その中でも特に、湿気や高い気温で増殖する細菌を原因とする食中毒が増え始めます。
 食中毒の原因菌には、腸管出血性大腸菌(O157やO111など)、カンピロバクター、サルモネラ菌などがあり、腹痛や下痢、吐き気などが主な症状です。いずれも肉類や生野菜などから感染するため、外食のみならず家庭でも食中毒の危険は潜んでいます。

食中毒の予防

 では、食中毒を予防するためにはどのようなことが必要でしょうか。
 これからの季節に増える細菌による食中毒では、その予防の原則として、原因となる細菌を「つけない」、「増やさない」、「やっつける」の3つがあります。
 「つけない」ためには、調理前や生の食物を扱う前後、などにしっかりと手洗いをすることが必要です。また、まな板や包丁のような調理器具も使用のたびにきれいに洗い、できれば殺菌しましょう。
 「増やさない」ためには、食中毒の原因菌の増殖が鈍くなる10℃以下にする必要があり、 冷蔵庫に食品を保管することが大切です。
 「やっつける」ためには、加熱処理する必要があります。肉や魚はもちろん野菜も加熱することで、安全に食べることができます。特に肉料理は中心部を75℃で1分以上の加熱することが目安となっています。
 「つけない」同様、「やっつける」でも、布巾やまな板、包丁といった調理器具も、熱湯や台所用殺菌剤などで殺菌することが効果的です。
お子さんと一緒に手洗いをして、食中毒を予防しましょう。

 より詳しい情報は、政府広報オンラインの「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」( http://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/)に載っています。一度確認してみてはいかがでしょうか。

 
大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学
木村 尚史

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