夏に流行する感染症-

 この時期、夏休みということで久しぶりの親戚と会ったりテーマパークなど人の多いところへ行ったりすることも多いかと思います。そこで気になるのが夏に流行る感染症です。今回は、夏に流行する代表的な感染症についてのお話です。

手足口病

 ウイルスによる感染症(コクサッキーウイルスA6,A10型など、エンテロウイルス71型など)で、名前の通り、手、足、口内に水ぶくれを伴う発疹が多発します (図)。

 発熱を認めるのはそのうち1/3程度です。水ぼうそう(水痘)は全身(頭 皮や体幹部にも)に出現するのに対し、手足口病では手の平や足裏に多く見られます。自然経過で徐々に症状改善しますが、口内の痛みから食事や水分が十分とれず、脱水で入院が必要となることがあります。例年と比較して今年は流行が拡大しており、特に注意が必要です。

ヘルパンギーナ

 これもウイルス感染症(コクサッキーウイルス 2,3,4,5,6,10 型など)であり、発熱と口からのどの粘膜に水ぶくれ(水疱)が見られます。多くの場合はのどの痛み、食事や水分を取りたがらないなどの症状で来院され、のどの診察で水疱が見つかって診断されます。これも手足口病同様、咽頭痛から水分が取れないことがあるため、脱水には気を付けましょう。

伝染性紅斑(りんご病)

 パルボウイルスB19型によるウイルス感染症です。両頬が赤くなったり(紅斑)、手足に網目状の皮疹を認めたりすることからこの名前で呼ばれています。かぜ症状から1週間ほど経過して紅斑が出現します。感染力の高い時期はかぜ症状のある時期ですので、紅斑の出た段階では感染力はありません。症状は一般的な小児では軽微で、成人の場合は症状が明確でないことが多いです。他の病気や治療で免疫力が弱まった方の場合、重症化することがあります。また妊婦が発症すると流産の原因となることがあるため、周囲にそのような方がいないか確認が必要です。

咽頭結膜熱(プール熱)

 夏のプールシーズンに流行するのどの痛み、目の充血、発熱を来す疾患です。この原因であるアデノウイルスは、結膜炎以外にも膀胱炎、肺炎、胃腸炎など様々な症状をとります。アデノウイルスの型によって 症状が異なります。 非常に感染力が強いのが特徴ですが、治療は対症療法(症状を和らげる治療)となります。二次感染を防ぐためにも、感染した人とタオルを共有しないことや、手洗いをきちんと行うのが大切です(多くの感染症に言えることですが)。

溶連菌感染症

 発熱、のどが腫れるなどの症状が出現します。手足口病などのウイルス感染症と異なり、細菌感染症のため抗菌薬による治療が必要です。また、発症後1~2週間後に腎炎を発症することがあり、この場合血尿やむくみ、高血圧などを認めます。このため、発症後数週間して尿検査を行うことが推奨されます。

里帰りの際には、救急受診先のチェックを忘れずに!
 夏休みの時期に、里帰りや旅行に行かれる方も多いと思います。でもそういう時に限って発熱や腹痛を起こすこともあります。しかもお盆の時期だと近隣の診療所も休業のことがあります。夜間、休日、お盆や正月などは、急病センター、あるいは総合病院、診療所が当番制で急患を受け付けています。当番日や受付時間は、多くの市町村のホームページから調べることができます.遠方へお出かけの前にはチェックをお忘れなく。
 

エコチル大阪ユニットセンター 小児科
中山 尋文

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